職員研修会(食中毒や感染症対策)

グリンピース愛西 職員研修会より

食 中 毒 や 感 染 症 対 策

 今季は、高温多湿な日が続き、昨季に比べ、乳幼児や児童の間で手足口病やヘルパンギーナが流行し、多数の発症患者が出ています。また、ツツガムシ病や日本紅斑熱などの感染症に罹患した大人の発生例が報告され、ツツガムシ病の感染では、死者が複数(いずれも高齢者)発生しています。また、マダニによる重症熱性血小板減少症候群による死亡例等も報告されています。
 外から帰ったら、うがい・手洗いを徹底する事か皆無である。

 食中毒の原因とされる、細菌(カンピロバクターや大腸菌、サルモネラ属菌、ウェルシュ菌など)やウィルス(ノロウィルスなど)による食中毒も(乳幼児から高齢者の間で)多発しています。焼肉店などで腸管出血性大腸菌(O111、O157)による集団食中毒が発生し、死者が出ている。

 上記食中毒や感染症は、一般家庭や社会福祉施設でも発生しています。新聞やインターネット等から食中毒や感染症の発生例が報道されています。そして、60代以上の高齢者や重症者が増えていることが非常に気になります。

 今季の食中毒や感染症の発生について、1)菌の変異による強毒化、2)年少者から年長者の幅広い層で発症者が出ている、3)感染の様式(経路)が多様化し、感染源の特定が遅れ二次感染が起きている、4)衛生管理(手洗いや消毒、除菌など)の不徹底などの特徴が挙げられます。これらの発生要因がいくつか重なり合って、上表の集団感染や死者の発生を招いている感があります。

 それだけに、原因となる病原体を付けない、増やさない、やっつけるという3つの原則を守って、食中毒や感染症の発生(拡大)を防ぐ必要があります。介護施設でも、この3原則が守られているかを(今一度)点検して、問題点があれば直ちに改善する。

 このような食中毒や感染症の発生を防ぐため、実際の施設の食品衛生管理や環境衛生管理を取り組む現場で、食中毒菌などの病原体を「汚染させない、増殖させない、殺菌(除菌)や防除(駆除)を行う」の3つの原則を、きちんと遵守していくことが(今、改めて)問われている。

 自施設で、施設の職員や利用者様、外来者の健康チェックをまめに行いながら、上記3つの原則を満たす基本的感染予防対策(手洗いや消毒、殺菌、除菌、洗浄など)を推進、徹底して、食中毒や感染症の発生(拡大)を防ぐように努める。